
那覇空港から近い南部の海沿いを、レンタカーで1日かけてゆっくり回ってみませんか? 糸満市には、沖縄本島の最南端に近い断崖の岬や、広い海を見渡せる公園、地元の魚や野菜が並ぶ道の駅がそろっています。そして同時に、沖縄戦の記憶を今に伝える慰霊の場所が数多くある土地でもあります。
この記事では、喜屋武岬・ひめゆりの塔・平和祈念公園・美々ビーチいとまん・道の駅いとまん・瀬長島をつなぐモデルコースを、運転する人目線でまとめました。営業時間や料金は沖縄県・糸満市・各施設の公式情報で確認できたものだけを載せ、確認できなかった点は「公式でご確認ください」としています。慰霊の場所での振る舞いについても、一章を設けて紹介します。
コースの全体像:糸満・南部の海沿いを1日でめぐる
回る順番と滞在時間の目安

今回の6か所は、那覇空港から日帰りで回れる範囲にまとまっています。戦跡と慰霊の場所は、静かな時間帯に落ち着いて回りたいので、午前の早い時間に置くのがおすすめです。ひめゆり平和祈念資料館も沖縄県平和祈念資料館も9:00開館なので、午前のうちに慰霊の場所を回り、午後は海と道の駅で気持ちをほぐすという流れにすると、一日の組み立てが楽になります。
| 1か所目 | ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館(糸満市の案内で見学の目安は約40分) |
|---|---|
| 2か所目 | 平和祈念公園・沖縄県平和祈念資料館(同じく目安は約120分) |
| 3か所目 | 喜屋武岬(同じく目安は約15分)。夕方に回すのもおすすめ |
| 4か所目 | 道の駅いとまん(食事とおみやげ)。美々ビーチいとまんと同じ糸満市西崎町にあります |
| 5か所目 | 美々ビーチいとまん(遊泳は2026年は10月末まで) |
| 最後 | 瀬長島で夕景を見て、那覇空港店へ戻る |
滞在時間の目安は、糸満市の観光案内「平和学習めぐりコース」に載っている数字です。実際には展示をじっくり見るかどうかで大きく変わります。移動時間は交通状況で変わるため、地図アプリで当日の所要時間を確認しながら、順番を入れ替えてください。
半日で回したいときの絞り方
6か所すべてを詰め込むと、慰霊の場所を急ぎ足で通り過ぎることになってしまいます。半日なら、次のように絞るのが現実的です。
- 学びを中心にしたい日:平和祈念公園と、ひめゆりの塔のどちらか1か所+道の駅いとまん
- 景色を中心にしたい日:喜屋武岬+道の駅いとまん+瀬長島
- 到着日・出発日の短い時間:瀬長島+道の駅いとまん
南城市側のニライカナイ橋や斎場御嶽をめぐる半日コースは、当社の南部ドライブの半日モデルコースで紹介しています。あわせて検討すると、日程の組み方の幅が広がります。
慰霊の場所と観光地が隣り合う土地です
糸満市の南部一帯は、沖縄戦の終盤に多くの人が命を落とした場所です。今回のコースには、美しい海の景色と、慰霊の塔や戦跡が同じ範囲に入っています。楽しい気分で回る場所と、静かに手を合わせる場所があることを、出発前に同乗者と共有しておくと、現地での振る舞いがそろいます。
戦跡と慰霊の場所を訪ねる
ひめゆりの塔とひめゆり平和祈念資料館

ひめゆりの塔は、ひめゆり学徒隊の最後の地のひとつである伊原第三外科壕の上に建てられた慰霊碑です。隣のひめゆり平和祈念資料館では、学徒の遺品や写真、生存者の証言映像を見ることができ、壕の内部を再現したジオラマも展示されています。糸満市の観光案内では、見学時間の目安は約40分とされています。
資料館は9:00〜17:25で年中無休(入館受付は17:00まで)ですが、台風が近づいているときなどは臨時休館になることがあります。ひめゆりの塔は、資料館が閉まった後も参拝できます。夕方に着いてしまった場合も、塔の前で手を合わせることはできます。
専用駐車場はなく、近隣のおみやげ店などの駐車場を利用するよう案内されています。台数や条件は店ごとに異なるため、最後の目的地として早めに駐車場所を決めておくと安心です。
| 住所 | 沖縄県糸満市字伊原671-1(ひめゆりの塔敷地内) |
|---|---|
| 開館時間 | 9:00〜17:25(入館受付は17:00まで)。ひめゆりの塔は閉館後も参拝可 |
| 休館日 | 年中無休(台風接近時などに臨時休館の場合あり) |
| 入館料 | 大人450円、高校生250円、小・中学生150円(個人。糸満市の案内・2025年9月30日時点) |
| 駐車場 | 専用駐車場なし(近隣の土産物店の駐車場を利用) |
| 電話 | 098-997-2100 |
| アクセス | 最寄りバス停は「ひめゆりの塔前」。車の所要時間は地図アプリでご確認ください |
平和祈念公園と沖縄県平和祈念資料館

摩文仁の丘にある沖縄県営平和祈念公園には、沖縄県平和祈念資料館、平和の礎、平和祈念像、国立沖縄戦没者墓苑、各都道府県の慰霊塔などがあります。平和の礎は、沖縄戦で亡くなったすべての人々の氏名を刻んだ碑です。糸満市の案内では、公園の見学時間の目安は約120分です。広い公園なので、歩きやすい靴で、水分も持って回りましょう。
沖縄県平和祈念資料館の開館時間は9:00〜17:00で、常設展示室への入室受付は16:30までです。開館しているのは1月4日から12月28日までの期間です。観覧料は個人で大人300円、小人150円(20名以上の団体は大人240円、小人100円)と公式サイトに掲載されています。園内の駐車場は無料と糸満市が案内していますが、台数は公式で確認できなかったため記載しません。
公園のお知らせには、台風の接近に伴う閉園や、園内の通路の進入禁止などが随時載ります。出かける前に、沖縄県平和祈念公園の公式サイトで最新のお知らせを確認しておきましょう。
| 住所 | 沖縄県糸満市字摩文仁444番地(公園)/摩文仁614番地の1(資料館) |
|---|---|
| 開館時間 | 資料館:9:00〜17:00(常設展示室への入室受付は16:30まで)。平和祈念堂:9:00〜17:00 |
| 開館期間 | 資料館:1月4日〜12月28日 |
| 観覧料 | 資料館:大人300円、小人150円(個人)。平和祈念堂は公式サイトでご確認ください |
| 駐車場 | あり(無料。糸満市の観光案内)。台数は記載しません |
| 電話 | 公園管理事務所 098-997-2765/資料館 098-997-3844 |
| アクセス | 県庁から約20km、車で約30分。最寄りバス停は「平和祈念公園」 |
糸満市の「平和学習めぐりコース」を参考に
糸満市の観光案内サイトには、市内の戦跡や慰霊の塔13か所を掲載した「平和学習めぐりコース」があります。目安時間の合計は約268分で、ひめゆり平和祈念資料館や平和祈念公園のほか、白梅之塔(約5分)、轟壕(約15分)、喜屋武岬(約15分)などが並んでいます。
このコースを丸ごと回ると4時間半を超えるため、1日のドライブに全部を入れるのは現実的ではありません。「今回はひめゆりの塔と平和祈念公園」「次回は白梅之塔や轟壕」というように、分けて訪れる計画も立てられます。
慰霊の場所での振る舞い
服装・声・写真の撮り方
慰霊の塔や平和の礎は、観光地であると同時に、亡くなった方々を悼み、遺族が手を合わせに訪れる場所です。大きな声や騒ぐ行為は避け、静かな気持ちで見学することを、同乗者と最初に確認しておきましょう。笑顔の記念写真や、ふざけたポーズでの撮影も、慰霊碑の前では控えるのが無難です。
公園の公式サイトには、公園や平和の礎で撮影する場合の申請に関するお知らせがあります。業務目的などで撮影する予定がある場合は、事前に公式サイトで条件を確認してください。個人の旅の記録として撮るときも、手を合わせている人や、展示を見ている人の姿が大きく写り込まないよう気を配りましょう。
展示を見るときは、ほかの来館者の邪魔にならないよう、立ち止まる位置や、会話の声の大きさに気を配りたいところです。資料館では、携帯電話の音も消しておきましょう。
足元・壕・ハブへの注意
糸満市の観光案内には、ひめゆりの塔周辺や平和祈念公園について「壕などの周辺には危険な場所があります」「服装や持ち物に注意し、子どもだけ、または一人だけで行かないようにしてください」「草むらではハブに注意してください」といった注意書きがあります。壕や草むらには入らず、整備された道を歩くようにしてください。
サンダルよりも歩きやすいスニーカーが向いています。夏は日差しも強いため、帽子や飲み物も用意しましょう。お子さんと行く場合は、手をつないで歩き、ほかの来館者の邪魔になりそうなときは声をかけてください。
6月23日の前後と天候による変更
沖縄県では6月23日が「慰霊の日」とされています。糸満市の観光案内には、萬華之塔で毎年6月22日に慰霊祭が行われると書かれています。慰霊の日の前後は、各地で行事が行われ、いつもの観光とは違う雰囲気になることがあります。この時期に訪れる場合は、各施設の公式サイトで開館状況や行事の予定を確認し、静かに過ごすことを心がけてください。
台風の接近時には、ひめゆり平和祈念資料館が臨時休館になることがあり、平和祈念公園も閉園のお知らせが出ることがあります。台風時のレンタカーの対応は、当社の台風時の対応のページに掲載しています。
海と岬の景色を楽しむ
喜屋武岬
糸満市の観光案内によると、喜屋武岬は高さ約30mの断崖に立つ岬で、太平洋と東シナ海を分ける境目にあたります。2012年に「喜屋武海岸及び荒崎海岸」として国の名勝・天然記念物に指定され、1965年に指定された沖縄戦跡国定公園の一部でもあります。公園内には1969年に建てられた慰霊塔「平和之塔」があり、ここも景色だけでなく、祈りの場所です。
駐車場はあまり大きくありません。当社の絶景ドライブの記事では15台分と紹介していますが、掲載する情報源によって台数の記載が異なるため、数字は目安にとどめてください。満車のときは路上に無理に停めず、時間を置くか別の場所を先に回しましょう。岬は崖に近いので、風の強い日は特に、柵のない場所に近づきすぎないようにしてください。
| 住所 | 沖縄県糸満市字喜屋武 |
|---|---|
| 見学 | 自由(公式に営業時間の記載は確認できませんでした) |
| 駐車場 | あり(無料)。小規模で、台数は情報源により異なります(当社の絶景記事では15台と紹介) |
| 問い合わせ | 糸満市 観光・スポーツ振興課 098-840-8135 |
| アクセス | 那覇空港から車で約16km、約40分(観光情報サイトの目安) |
美々ビーチいとまん

ホテルに隣接する多目的ビーチで、公式サイトでは空港から車で約20分と案内されています。遊泳区域のほか、マリンスポーツのエリアや展望台広場もあり、海に入らなくても、砂浜を歩いて過ごせます。同じ糸満市西崎町にある道の駅いとまんとあわせて立ち寄りやすい場所です。詳しくは当社の那覇から1時間以内のビーチの記事もご覧ください。
遊泳期間は海開きから10月末まで、遊泳時間は9:00〜18:00(7・8月は19:00まで)です。2026年10月下旬の現在は、遊泳できる期間も終わりが近づいています。11月以降は、海に入らずに散策する場所と考えておくとよいでしょう。注意点として、公式FAQでは「保安上の理由によりビーチ周辺を含み全面シュノーケルは禁止」とされており、自分のシュノーケル用具を持ち込んで泳ぐことはできません。
| 住所 | 沖縄県糸満市西崎町1丁目6番15 |
|---|---|
| 遊泳期間・時間 | 海開き〜10月末、9:00〜18:00(7・8月は19:00まで) |
| 開園時間・休園日 | 4〜10月は8:30〜20:30・無休、11〜3月は8:30〜18:30・毎週火曜と年末年始休園 |
| 駐車場 | すべて有料。普通車500円(11〜3月は100円)。当日の「駐車料金領収書」で終日出入り可 |
| アクセス | 那覇空港から車で約20分(公式サイト) |
瀬長島

那覇空港の南にある周囲約1.5kmの小さな島で、豊見城市と道路で結ばれています。豊見城市の公式ページでは、島の東側の頂上部に駐車場と一体になった展望広場があり、航空機の離発着を間近で見られ、夕方にはパノラマの夕日も楽しめると紹介されています。島内の公共駐車場は693台まで無料です。
コースの最後に置くと、空港店へ戻る前に夕景を眺める時間をつくれます。公共の駐車場のため事故や盗難の責任は負えないと案内されているので、貴重品は車内に残さないようにしましょう。
| 住所 | 沖縄県豊見城市瀬長174番地6(瀬長島ウミカジテラス) |
|---|---|
| 営業時間 | 10:00〜21:00(ウミカジテラス。店舗により一部異なる) |
| 定休日 | 年中無休(店舗により異なる) |
| 駐車場 | 島内の公共駐車場693台まで無料 |
| アクセス | 那覇空港から車で約15分 |
道の駅いとまんで休憩とおみやげ選び
野菜・魚・おみやげがそろう南部の道の駅

道の駅いとまんは糸満市西崎町にあり、糸満市の観光案内では、沖縄県で7番目の道の駅で、県内最大級と紹介されています。物産館「遊食来(ゆくら)」、ファーマーズマーケット「うまんちゅ市場」、糸満漁業協同組合のお魚センター、レストラン、観光案内所があります。戦跡を回ったあとに、地元の魚や野菜を眺めながら気持ちを切り替える場所として使いやすい立ち寄り先です。
沖縄本島のほかの道の駅は、当社の沖縄本島の道の駅の記事で、市場や直売所の見どころは那覇の市場とご当地グルメの記事でも紹介しています。
営業時間は施設ごとに違います
沖縄総合事務局の道の駅案内には、施設ごとの営業時間が掲載されています。営業時間は施設によって異なるため、夕方に立ち寄る場合は、目当てのお店の時間を先に確認してください。案内によると、物産館「遊食来」は9:30〜19:00、ファーマーズマーケットは9:00〜19:00、お魚センターは10:00〜19:00、レストラン「ばんない」は11:00〜22:00、観光案内所は9:00〜18:00で、定休日はなく、すべての施設が無休とされています。
ただし、掲載する情報源によって時刻の記載が異なるため、荒天時や臨時休業を含め、最新の情報は電話などでご確認ください。駐車場については、糸満市の観光案内に「あり(無料)」とあります。台数の記載は情報源によって異なるため、ここでは載せません。
| 住所 | 沖縄県糸満市西崎町4-19-1 |
|---|---|
| 営業時間 | 施設ごとに異なる(沖縄総合事務局の案内:遊食来9:30〜19:00/ファーマーズマーケット9:00〜19:00/お魚センター10:00〜19:00/レストラン11:00〜22:00/観光案内所9:00〜18:00) |
| 定休日 | なし(沖縄総合事務局の案内。荒天時・臨時休業は要確認) |
| 駐車場 | あり(無料。糸満市の観光案内)。台数は情報源により異なるため記載しません |
| 電話 | 098-987-1277 |
| アクセス | 国道331号沿い。那覇空港から車で約20分(目安) |
返却前に立ち寄るときの時間の組み立て
道の駅は、旅の最終日におみやげをまとめて買う場所としても便利です。買い物は思ったより時間がかかるため、帰りの飛行機の時刻から逆算して、買い物・給油・返却の順に余裕をもって組み立てましょう。生鮮品や要冷蔵のものは、持ち帰る時間が長いと傷みやすいので、保冷用品の用意も検討してください。
レンタカーで糸満・南部を回るときのポイント
駐車場は「ある場所」と「ない場所」を分けて考える
このコースでは、駐車事情が施設ごとに大きく違います。平和祈念公園と道の駅いとまん、瀬長島は無料駐車場が案内されています。ひめゆり平和祈念資料館は専用駐車場がなく、美々ビーチいとまんは有料、喜屋武岬は小規模です。ひめゆりの塔と喜屋武岬は、連休や行楽シーズンに混み合うことがあるため、午前の早い時間に着く計画にすると、慌てずに停めやすくなります。
給油と返却の計画
南部は那覇空港から近く、返却前に給油する時間も取りやすいエリアです。UMUIレンタカーの那覇空港店は8:00〜20:00で年中無休、空港から無料送迎があります。おもろまち店は9:00〜18:00です。返却は各店舗のみで、那覇空港店で返却したあとは空港まで無料で送迎します。返却時刻から逆算して、最後の立ち寄り先と給油の時間を決めてください。ご利用の流れはご利用の流れのページで確認できます。
よくある質問
Q. 初めてでも、慰霊の場所を訪ねてよいですか。
A. もちろんです。ひめゆり平和祈念資料館や沖縄県平和祈念資料館は、学ぶための展示が整えられた施設です。静かな気持ちで見学する、という点だけ守ってください。
Q. 小さな子どもと一緒でも大丈夫ですか。
A. 資料館の展示には、沖縄戦の厳しい内容が含まれます。お子さんの年齢に合わせて、見学する展示を選んだり、外の景色を中心に過ごしたりしてください。壕や草むらに近づかないよう、手をつないで歩きましょう。
Q. 雨の日はどうしますか。
A. 資料館は屋内なので、雨の日でも見学を中心にできます。ただし、台風が近づくと臨時休館や閉園になることがあるため、公式サイトで最新の情報を確認してください。
那覇空港から、海を見渡す岬、静かに手を合わせる慰霊の場所、地元の魚や野菜が並ぶ道の駅まで、糸満・南部の海沿いは、1日で幅広い表情にふれられるエリアです。急ぎ足で回るよりも、数か所に絞ってゆっくり過ごす計画のほうが、きっと心に残ります。UMUIレンタカーでは、那覇空港から無料送迎で店舗までご案内しています。糸満・南部のドライブに、ぜひお役立てください。
※記事内の営業時間・料金などの情報は2026年10月時点のものです。変更されることがあるため、お出かけ前に各施設の公式サイトでご確認ください。所要時間は渋滞がない場合の目安です。
写真出典:Wikimedia Commons(CC0/CC BY-SA 3.0/CC BY-SA 4.0)。撮影者は各写真のキャプションに記載しています。



