
「タイやフィリピン、シンガポールの免許証で、沖縄のレンタカーは運転できるの?」――東南アジアから沖縄へ来られるお客様からよくいただく質問です。結論から言うと、運転できるかどうかは国によって大きく分かれます。しかも、国際運転免許証には「日本で使える様式」と「使えない様式」があり、書類が合っていないと当日は車をお貸しできません。
この記事では、タイ・フィリピン・シンガポール・マレーシア・ベトナム・インドネシアの6か国について、日本の警察庁の資料にもとづいて整理しました。各国の発給機関、申請するときの注意、UMUIレンタカーの店頭で当日お持ちいただくものまでまとめています。予約の前にぜひ確認してください。国・地域別の全体像は国・地域別の免許証ガイドも合わせてご覧ください。
結論:日本で有効なのは「ジュネーブ条約様式」だけ
6か国の早見表
日本で運転できる国際運転免許証は、1949年のジュネーブ条約にもとづく様式のものだけです。警察庁は、各国・地域が発給している国際運転免許証の様式を一覧にした資料(2026年6月現在)を公開していて、そこに「日本で運転できる(VALID)」「できない(INVALID)」が国ごとに示されています。6か国の内容は次のとおりです。
| シンガポール | ジュネーブ様式のみを発給(日本で有効)。発給機関:シンガポール自動車協会(AAS) |
|---|---|
| マレーシア | ジュネーブ様式のみを発給(日本で有効)。発給機関:道路交通局(RTD/JPJ) |
| タイ | ジュネーブ様式(日本で有効)とウィーン様式(日本では無効)の両方を発給。発給機関:陸運局および各県の陸運事務所 |
| フィリピン | ジュネーブ様式(日本で有効)とウィーン様式(日本では無効)の両方を発給。発給機関:フィリピン自動車協会(AAP) |
| ベトナム | ウィーン様式のみを発給(日本では無効)。日本では運転できません |
| インドネシア | 警察庁の資料に記載が見当たらず、日本で使える国際運転免許証があるかは確認できませんでした |
この内容は、先に公開している国別の記事(日本でレンタカーを運転するのに必要な免許証(国・地域別))の表と同じです。なお、警察庁の資料には「各国の政府機関からの回答をまとめたもので、必ずしも最新の様式とは限らない」という注記があります。実際に申請する前に、発給機関で「日本で使える様式か」をもう一度確認すると安心です。
様式の見分け方

国際運転免許証(IDP)は、条約ごとに様式が決まっています。ジュネーブ条約(1949年)とウィーン条約(1968年)で冊子のつくりが異なり、日本ではウィーン条約の様式では運転できません。手元の冊子の表紙や最初のページに、どの条約(1949年か1968年か)にもとづくものか書かれています。
タイとフィリピンは、両方の様式を発給しています。窓口では申請のときに「日本で使うので、1949年ジュネーブ条約様式で」と指定しておくのが確実です。シンガポールとマレーシアはジュネーブ様式のみの発給です。ベトナムはウィーン様式しか発給されないため、後述のとおり日本では運転できません。
国別:発給機関と申請方法
申請の窓口・費用・必要書類は、各国の発給機関が決めていて、変更されることもあります。ここでは、警察庁の資料で確認できた発給機関と、公式サイトで確認できた範囲の内容を紹介します。費用や日数は、必ず出発前に各機関の最新の案内で確認してください。
シンガポール:自動車協会(AAS)で申請
シンガポールの国際運転免許証は、シンガポール自動車協会(Automobile Association of Singapore)が発給しています。AASの公式サイトによると、申請できるのはシンガポールの運転免許証をお持ちの方で、外国籍の方の場合は就労パスまたはFINカードが必要です(残り有効期間6か月以上の条件が記載されています)。外国の免許証だけではシンガポールで国際運転免許証を取得できない点に注意してください。
申請は、窓口(AAセンターなど3か所)またはオンラインです。AASのページには、窓口では1時間ほどで受け取れる(混雑時は2時間ほど)こと、オンライン申請は約10営業日と配送の日数がかかることが書かれています。申請手数料は20シンガポールドルで、オンラインの場合は別に配送料7シンガポールドルがかかると案内されています(2026年10月時点の公式サイトの記載)。有効期間は発給から1年で、更新はできません。急ぐ場合は窓口の利用が案内されています。
マレーシア:道路交通局(RTD/JPJ)
マレーシアの国際運転免許証は、警察庁の資料では道路交通局(Road Transport Department、JPJ)が発給機関とされていて、様式はジュネーブ様式です。申請の具体的な手順・費用・必要書類については、今回、公式サイトで確認できた情報がありませんでした。そのため、ここには書きません。最新の案内はJPJの窓口や公式サイトでご確認ください。
マレーシアは日本と同じ左側通行で、運転の感覚に近い方が多いと思います。ただし、車の免許証は国内用のカードと国際運転免許証が別物です。日本に持ってくる書類に、国際運転免許証が入っているか出発前に確認してください。
タイ:陸運局と各県の陸運事務所
タイの国際運転免許証は、陸運局(Department of Land Transport)と各県の陸運事務所が発給しています。タイはジュネーブ様式とウィーン様式の両方を発給しているため、どちらの様式を受け取ったかを必ず確認してください。ウィーン様式を受け取ってしまうと、日本では運転できません。
申請に必要な書類や費用、受け取りまでの日数は、窓口によって案内が異なる場合があります。今回は公式サイトで確認できた情報がなかったため、具体的な数字は書きません。最寄りの陸運事務所で「日本へ行くので、1949年ジュネーブ条約様式の国際運転免許証がほしい」と伝えて確認しましょう。
フィリピン:フィリピン自動車協会(AAP)
フィリピンの国際運転免許証は、フィリピン自動車協会(Automobile Association Philippines、AAP)が発給しています。タイと同じく、ジュネーブ様式とウィーン様式の両方を発給しているため、申請時に様式の指定が欠かせません。費用や必要書類、受け取りまでの日数は、AAPの公式の案内で確認してください(今回は公式サイトの内容を確認できなかったので、具体的な数字は書きません)。
国際運転免許証は、発給機関以外の「代行」を名乗る業者から買うものではありません。出発前に慌てて不確かな業者に頼まず、公式の窓口に申し込みましょう。
運転できない・確認できない国:ベトナムとインドネシア
ベトナム:ウィーン様式のみで日本では運転できない
警察庁の資料によると、ベトナムが発給する国際運転免許証はウィーン条約様式のみで、日本では「INVALID(無効)」とされています。ベトナムの免許証や国際運転免許証では、日本でレンタカーを運転できません。日本語の翻訳文を付ければ運転できる国・地域は限られていて(スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ、台湾の6か国・地域)、ベトナムは含まれません。
インドネシア:警察庁の資料では確認できない
インドネシアについては、警察庁の国際運転免許証様式の資料(2026年6月現在)に記載が見当たりませんでした。そのため、日本で使える国際運転免許証があるかどうかは、この記事では確認できません。確認できない以上、「運転できる」とも「できない」とも書くことは避けます。
インドネシアの方は、予約の前に、免許証の発給機関へ「1949年ジュネーブ条約様式の国際運転免許証を発給しているか」を問い合わせてください。そのうえで、お手持ちの書類について、UMUIレンタカーにも事前にご相談いただけます。確認が取れないまま旅行を計画すると、当日に車をお貸しできないおそれがあります。
運転できない場合の旅の組み立て方
運転できる同行者がいる場合は、その方に運転をお願いする方法があります。ただし、運転する方全員が条件を満たす書類を持っている必要があります。運転できる同行者がいない場合は、路線バスやタクシー、観光ツアーを組み合わせる方法もあります。那覇空港店には空港からの無料送迎があるので、レンタカーを使う日と使わない日を分けて計画するのも一案です。
日本で運転できる期間と、押さえておきたい注意点

国際運転免許証の有効期間と「入国から1年」
国際運転免許証の有効期間は発給から1年です。日本で運転できるのは、日本に入国した日から1年間か、国際運転免許証の有効期間のどちらか短い方までです。旅行で来日する方は、ほとんどの場合「国際運転免許証の有効期限が切れていないか」を確認すれば大丈夫です。国際運転免許証は自国の免許証にもとづいて発給されるため、日本では自国の免許証も一緒に持ってきてください。
国際運転免許証は日本では取れない
国際運転免許証は、免許証を発給した自分の国で取得するものです。日本に着いてから取ることはできません。シンガポールのように、窓口なら短時間で受け取れる国もありますが、郵送やオンラインでは日数がかかります。旅行の日程が決まったら、早めに手続きを始めましょう。
無免許運転にならないために
条件を満たさない免許証で運転すると、日本では無免許運転になります。罰則は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金と重く、事故を起こした場合は保険や補償が受けられないおそれもあります。出発前に、次の点を確認してください。
- 国際運転免許証がジュネーブ条約様式(1949年)で、ウィーン条約様式ではない
- 国際運転免許証の有効期限(発給から1年)が切れていない
- 日本に入国してから1年を超えていない
- 自国の免許証の原本を持ってきている

日本の道路は左側通行で、運転席は右側にあります。タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシアも左側通行ですが、フィリピンとベトナムは右側通行です。普段と逆の感覚になる方は、右折・左折のときに反対車線へ入らないよう気をつけてください。赤い逆三角形の「止まれ」標識では必ず一時停止し、飲酒運転は同乗者や車を貸した人も罰せられます。
UMUIレンタカーで当日お持ちいただくもの

来店時の持ち物
UMUIレンタカーの国際運転免許証のご案内では、国際運転免許証でご利用の場合、次の書類が必要とされています。運転される方全員の分が必要です。
| 国際運転免許証 | ジュネーブ条約にもとづく様式のもの(ウィーン様式は不可) |
|---|---|
| パスポート | 日本入国日の証印があるもの |
| 自国の運転免許証 | 国際運転免許証は自国の免許証にもとづいて発給されるものなので、念のため原本もお持ちください |
書類の原本を店頭で確認させていただきます。コピーや写真では受付できませんので、ご了承ください。
運転する方は全員分が必要
ご家族やお友達と運転を交代する予定の場合は、運転する方それぞれが、条件を満たす書類をお持ちください。書類がそろっていない方は、運転を交代することはできません。
予約前にできる準備
UMUIレンタカーの予約サイトは、日本語・英語・韓国語・繁体字中国語に対応しています。予約のときに、運転される方の人数と、全員分の免許書類がそろっているかを確認しておきましょう。那覇空港店は空港からの無料送迎があり、8:00〜20:00で年中無休です。事前にオンラインチェックインを済ませておくと、店頭での手続きがスムーズです。
よくある質問
タイの国際運転免許証を持っていますが、ウィーン様式かもしれません。どうすればいいですか?
冊子の表紙や最初のページで、どの条約にもとづくものかを確認してください。1968年(ウィーン条約)とあるものは、日本では使えません。出発までに時間があれば、発給機関で1949年ジュネーブ条約様式を改めて取得しましょう。
シンガポールの国際運転免許証は、外国人でも取れますか?
AASの公式サイトでは、シンガポールの運転免許証と、就労パスまたはFINカードが必要と案内されています。外国の免許証しかお持ちでない場合は、シンガポールで国際運転免許証を取得することはできません。免許証を発給した国の機関で手続きをしてください。
国際運転免許証のコピーやスマートフォンの画像でも運転できますか?
いいえ。運転するときも、レンタカーの受付でも、原本が必要です。紛失に備えてコピーを取っておくのはよいですが、コピーだけでは運転できません。
免許の準備さえ整えば、沖縄の旅は一気に自由になります。海沿いのドライブや、北部の美ら海水族館など、車だからこそ行ける場所がたくさんあります。書類の準備で分からないことがあれば、予約の前でもお気軽にUMUIレンタカーへお問い合わせください。
※記事内の情報は2026年10月時点のものです。制度や手数料は変更されることがあるため、最新情報は日本の警察庁の国際運転免許証様式の資料、JAF、および各国の免許発給機関の案内でご確認ください。
写真出典:Wikimedia Commons(CC0/CC BY-SA 4.0)。撮影者は各写真のキャプションに記載しています。



